☆別姓訴訟を支える会 メールマガジン☆第60号  2021年8月11日

みなさんこんにちは。別姓訴訟を支える会事務局です。

前号に引き続き、6月23日に出された最高裁大法廷の決定について、別姓訴訟を支える会関係者全員のコメントを掲載します。今号は原告のうち、4名のコメントをご紹介します

ゴールは法改正

2021年6月23日、私は初めて最高裁判所の中に入り、申立人の一人として大法廷の決定を受け取る場に立ち会いました。4年前まで法改正に向けて特に活動したことがなく、当初は「大法廷で判断される」意味もわかっていませんでした。当日は期待半分、覚悟半分で臨みましたが、希望をもてる意見が見受けられつつも結果には正直失望しました。

現在、夫婦の一方は自分の氏名のまま法的に結婚できています。もう一方にはその選択が認められず、お互いの氏名を大事にし合うことに合意する二人は法的に結婚できないという「不平等」に司法は向き合い、責任を果たしてほしいです。

実は大法廷の決定の日、もし違憲判断が出たら最高裁の前で記念写真を撮ろうと結婚式用のベールを持っていました。私たちのゴールは法改正です。人生を共にしたい人と、望む氏名で法的な夫婦になれる日が来ることを確信しています。秋には選挙があります。司法も立法府も動かしていきましょう。

原告 真島 幸乃

大法廷決定を受けて

元々期待感も薄かったので、残念ではありますがダメージはないです。

大法廷決定という言葉にとらわれず、野口先生も仰ってましたが、あの手この手を使って法改正を目指すのみだと思います。

原告 有本 信

幸せのための決定ができること

正直、法律論は理解できないことも多いです。でも弁護団がやれることは全てやってきたのだから、それを信じるのみという心境でした。より多くの人に同姓強制の裏で、別姓=事実婚でいる夫婦・家族の実像を知ってもらいたい、そして選択的夫婦別姓について考える機会にと思い、最高裁の影響力に乗じ、自分たちの日常(夫婦・家族観)が、一気にメディアに取り上げられるという非日常を過ごしました。

そして、当日は、最高裁の外で「合憲」との速報を目にしました。ダメだったのかと思うのと同時に、それなら次の手は何だろう?と思いました。

記者会見には、決定文を一文字も読むことなく臨みましたが、落ち着いてから違憲の意見に目を通し、「合憲」の中に、確かな前進を感じ、癒されました。特に、婚姻について、「単に、婚姻という法制度を利用するかどうかの選択ではない。(中略)個人の幸福の追求について自ら行う意思決定の中で最も重要なものの一つである。」との一文には。結婚の結果が幸せかどうかはやってみないとわかりません。ですが、幸せになりたいと願い、その時点でベストだと思える選択・決定ができることが大切なのだと思います。

過去と事実は変えられない。でも、未来と考え方は変えられると思っているので、これからも出来ることを出来るときに等身大でやっていきたいです。

今後ともよろしくお願いします。

原告 高島 紗綾

説明なしに思うこと

大法廷の決定は大変残念なものでした。第一次訴訟とは論点が異なっており、それに対する判断がなされると信じておりましたが、結果は「説明なし」でした。これまでの訴訟の過程の中で、私たちが別姓を選択しているのは、「わがまま」ではなく「信条」であると裁判所は認めています。それでは、その「信条」にしたがった選択の結果として、本当に差別的な取り扱いになっていないのか?その判断をしていただきたかったです。違憲判決、その他の意見を書かれた裁判官の言葉には重みを感じます。

選択的夫婦別姓に関する問題は、個人が大切にしている「氏」を国家がどのように扱うのかという人権に関する問題です。なぜ、この数十年の間に世界の多くの国が別姓を可能な法制度に変更したのか、なぜ、国連の委員会が日本に対して女性差別であるとして、勧告をし続けているのか。世界で唯一、同姓でしか婚姻できないということの意味を考えるべき時であると思います。

原告 廣澤 満之

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