第2次訴訟の総括

夫婦別姓訴訟を応援してきてくださった皆様へ

2022年3月26日
弁護団からのコメント

2018年3月から始まった第二次夫婦別姓訴訟ですが、2022年3月25日、最高裁判所第一小法廷より、国家賠償請求訴訟の3件目の棄却決定が届き、これですべての裁判が終了いたしました。
第二次訴訟では裁判が複数あり、最高裁判所では裁判官の交代もありました。結果としては、違憲判決や違憲決定を得ることができず残念でしたが、合計5名の最高裁判所裁判官によるそれぞれ個性豊かな違憲意見を得ることができました。
特に決定中の次の2点は、最高裁判所裁判官らの思いとして、あらためて記しておきたいと思います。

  • 「国会においてこの問題をめぐる国民の様々な意見や社会の状況の変化等を十分に踏まえた真摯な議論がされることを期待するものである」(最高裁判所大法廷2021年6月23日決定の多数意見)
  • 「比較的若い世代の意見の状況に鑑みれば、家族制度の維持という名のもとでの制約が彼らの将来にとって足かせとならないようにすべきものと思われる。」(最高裁判所第三小法廷2022年3月22日決定の渡邉惠理子裁判官の意見)

ここまで、さまざまな形で裁判を応援してきてくださった皆様、本当にありがとうございました。全国でどれほど多くの方がこの裁判を支持し、応援してくださっているかを、日々感じつつ裁判を頑張り続けることができました。心から感謝申し上げます。

国家賠償請求訴訟の最高裁決定の結果

2022年3月22日付で、国家賠償請求訴訟の、立川、広島の分の決定が出されました。

この決定は、いずれも第三小法廷の5人の裁判官による判断です。結論としては5人とも慰謝料請求は認めず請求棄却ですが、うち2人の裁判官が違憲意見(憲法24条違反)を付しています。宇賀裁判官は2021年最大決で述べたと同じ違憲意見とし、2021年最大決後に新たに裁判官に就任された渡辺恵理子裁判官は新しい違憲意見を付しています。渡辺裁判官の違憲意見は、難しい内容をわかりやすく述べています。

上告審決定(立川)

上告審決定(広島)

上告受理決定(広島)

続いて、2022年3月24日付で、国家賠償請求訴訟の本庁の決定が出されました。慰謝料請求は認めず請求棄却です。

上告受理決定(本庁)

夫婦別姓訴訟、「合憲」確定 民法規定、2人は「違憲」判断―最高裁:時事ドットコム
夫婦別姓を認めない民法と戸籍法の規定は違憲として、事実婚夫婦らが国に損害賠償を求めた2件の訴訟で、最高裁第3小法廷(林道晴裁判長)は22日付で、原告側の上告を退ける決定をした。規定を合憲と判断し、原告側敗訴とした一、二審判決が確定した。
夫婦別姓の合憲判決確定 原告側 裁判官2人の「違憲」を評価 | NHK
【NHK】夫婦別姓に関する東京と広島の2件の裁判で、別姓を認めない民法の規定は憲法に違反しないとした判決が確定したことを受けて、原…
夫婦別姓で敗訴確定、2裁判官「規定は違憲」 最高裁
夫婦同姓を定める民法などが憲法違反かどうかが争われた国家賠償請求訴訟2件について、最高裁第3小法廷(林道晴裁判長)は23日までに、原告側の上告を退ける決定をした。原告敗訴とした一、二審判決が確定した。同小法廷の決定では裁判官5人のうち2人が上告を退ける判断に同調しつつ、規定は「違憲」との意見をつけた。22日付。同種の訴...

国家賠償請求訴訟の高裁判決の結果

東京高裁判決(本庁)(2020/10/20)

東京高裁判決(立川)(2020/10/23)

広島高裁判決(2020/09/16)

​(広島高裁判決32頁では、国会での議論を強く促しています)

夫婦別姓訴訟 二審も原告敗訴
夫婦別姓を認めない民法や戸籍法の規定は、憲法が禁じる「信条による差別」に当たるとして、事実婚の男女が国に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は21日までに、請求を棄却した一審・東京地裁判決を支持し、原告側の控訴を棄却した。夫婦別姓を認めない民法の規定について、最高裁は2015年に合憲との判断を示している。原