☆別姓訴訟を支える会 メールマガジン☆第44号 2020年11月8日

メールマガジン

みなさんこんにちは。別姓訴訟を支える会事務局です。

◆ 今号の内容

・「国家賠償請求訴訟(原審・立川)高裁判決のご報告」 ~山崎新弁護士

・「最高裁へのパスが飛んできた!?」~別姓訴訟を支える会 福沢恵子代表

・訴訟最新情報

国家賠償請求訴訟(原審・立川支部)高裁判決のご報告

2020年10月23日(金)13:30、東京高等裁判所101号法廷において、立川支部に提訴した国賠訴訟の高裁判決が出されました。
これで高裁判決は3つ出そろったことになります。

当日は、コロナの影響で1つおきの座席に空きが見つからないほど傍聴に来ていただきましたが、裁判所は
「主文。本件控訴をいずれも棄却する。控訴費用は控訴人らの負担とする。」
と述べただけで立ち去り、判決の理由を読み上げませんでした。
弁護団から再三読み上げをお願いしたのですが、それでも理由を述べないというのは何なのでしょうね。
その後交付された判決は、東京高裁、広島高裁に続いて、あっさりと棄却でした。

今回の高裁判決の特徴について主な点を少しだけ解説すると、夫婦同氏を希望することも憲法14条の「信条」と認めた立川地裁の判決をそのまま踏襲したことは
評価できるものの、地裁と同じ論理で差別ではないとしました。
さらに、通称使用の限界についても「一定の限界はある」としたものの、結論としては通称使用が社会的に広まりによって一定程度緩和される状況が
徐々に進展を続けているとしました。
最後に、最高裁判決後の事情変更を主張した点については、「今なお、引き続き国会や国民全体における議論を尽くしていくことが求められている段階」であるとしました。
これだけの事情を認定してもなお事情変更が認められないなら、何が事情変更なのだろうという気分にもなりました。

記者会見の後のオンライン報告集会では、参加者からもこういう判決が続いて残念だという感想が多く聞かれました。
しかし、寺原弁護士から、最高裁では婚外子の相続差別を認めた判決のように、少数者の人権に着目した違憲判決がちゃんとあるし、
それと内容として重なる裁判だと思うので希望を持っているとの発言がありました。

また、原告の一人からも、長い時間の家族としての実態があるので、法律婚家庭と等しく法的保護を与えるのは国の責任であり、司法の役割だという発言もありました。
榊原弁護団長からは、1981年ころからこの問題に関与して確実に社会が変化していると実感している、婚外子の相続分についても最初の裁判から違憲判決が出るまで
何度も裁判を繰り返して17年かかっているので、本件も必ず違憲に行きつくと信じているとの言葉もありました。

これで3件の高裁判決がすべて最高裁に上がり、おそらく先に最高裁に係属した別姓での婚姻届受理申立と一緒に判断が示されると思われます。
今後は最高裁でさらに主張をブラッシュアップさせていく予定です。
最高裁の判断まで変わらぬ応援をよろしくお願い致します。

弁護士 山崎 新

最高裁へのパスが飛んできた!?

いつもご支援ありがとうございます。

10月20日、23日の高裁判決にはがっかりされた方も多いかと思います。
判決理由を見ても「あれっ? 2015年最高裁判決と全然変わってないじゃん。
要は最初から結論ありきで、理由は後からくっつけたのね」と思った方も多いのでは?

ただ下級審の判事は「まだまだ将来ある身」(と、少なくとも自分では思っている)立場の方々。
最高裁や政権に真っ向から立ち向かうような気概ある人は超レアものですし、もし居たとしても、おそらくは出世街道からは外されて、
どこか地方の裁判所(やその支部)に飛ばされたりします。
なので、判決に必要以上に落胆せず「最高裁にパスをつないでくれた」と考えるのが妥当な解釈ではないと思います。

10月21日の確認訴訟は、今後の展開が注目されるものですが、期待のおもしろ裁判長が交代してしまったのがちょっと気がかり。
こちらは次回の期日1月27日で結審の可能性もあり、もしかしたら最高裁より前に「歴史的判決」が出るかもしれません。

いずれにせよ、世論を盛り上げていくことはとても重要なこと。
今後も身近な場で「選択制夫婦別姓」について話題にして頂ければ幸いです。

別姓訴訟を支える会 代表 福沢恵子

訴訟最新情報

1/27(水)夫婦別姓確認訴訟

◆場所:東京地裁 522号法廷
◆時間:11:30~

担当者より

立て続けの控訴棄却判決に落胆していましたが、政府の答弁に動きが出てきました!

11月6日の参議院予算委員会にて、小池晃議員の質問への答弁。

☆橋本聖子男女共同参画大臣

第5次男女共同参画基本計画の意見募集の内容について
「意見募集では世代別に5,600件以上1,700ページに及ぶ意見が寄せられました。
選択的夫婦別氏制度の導入を求める意見が多数の一方、反対の意見はありませんでした」
「若い世代の意見を受け止め十分に配慮する必要がある。」
「困っている方にしっかり対応することが我が国にとって重要。」

☆上川陽子法務大臣

『選択的夫婦別姓については賛成で、そのために議員として活動してきました』
『言行一致。つまり、言ったことには自分で責任を持つことが大切と考えています』
という過去の発言について
「私の個人として、政治家としてのこれまでの意見については、ご紹介いただいた通りです。」
「国会が大事な役割を果たしていくと思っている。こうした動向も踏まえて検討にあたってまいりたい。」

☆菅総理大臣

2001年、自民党有志議員による民法改正の議論を求める申し入れに名前を連ねていたことを認めた後、
2006年に『解決を考えるのは政治の責任だ』と発言している新聞記事について問われ、
「夫婦の氏の問題は我が国の家族のあり方に深く関わる事柄であり・・・(いつもの壊れたテープレコーダー風)」
「ただ私は政治家として、そうしたことを申し上げてきたことには責任があると思います。」

おお!総理まで!!
その責任、ぜひ行動で示してください。

今回の国会では、かつてないほどに「選択的夫婦別姓」のワードが飛び交っています。感激です。
(茂木大臣、後ろで退屈そうに手の平掻いてる場合じゃないよ!!国民は見てるぞ~)

録画はこちらから。最後の最後なので、7:32:00あたりからご覧ください。

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