☆別姓訴訟を支える会 メールマガジン☆第92号  2022年8月20日

メールマガジン

別姓訴訟を支える会事務局です。

みなさんこんにちは。別姓訴訟を支える会です。
前号に続き「第2次別姓訴訟を振り返って」をテーマに、別姓訴訟を支える会関係者のコメントを掲載します。

今回は、支える会代表の福沢恵子さん、事務局メンバーの上田めぐみさんさんのコメントをご紹介します。
関係者の振り返りシリーズは、今号で最後となります。

■「あとひと押し いずれ山は動く」━━━━━━・・・・・・

第2次別姓訴訟を振り返って思うことは、「時代は確実に動いている」ということです。

残念ながら最高裁の違憲判断は得られなかったとはいえ、想田さんの確認訴訟では海外での届出で婚姻の成立が法的に認められたことや、渡邉恵理子判事の少数意見からは「いずれ山は動く」と心強く感じました。

本来、最高裁は法律家としては「あがり」のポジションのはずであり、純粋に「良心に基いた司法判断」ができる場だと思うのですが、現実には「(任期満了後)次はどこにいくか」が気になって仕方がない判事も存在するようです。
渡邉判事は自らも通称使用の弁護士ということもあり、法律家としての良心に忠実に従うことができるために、まっとうな意見が言えたのだと思いますが、政権に忖度している(ようにしか見えない)多数意見の判事たちは、いずれ歴史の審判を受けることになるのではないかと思います。
(今更ではありますが、立法府が使えないから司法判断が必要なのに、それを「立法府に委ねる」というのは、ほとんど「自分達には存在価値がない」と言っているに等しいです)

この4年で選択的夫婦別姓に対する社会的認識は飛躍的に進みました。
ごく普通の女性会社員や中高生たちの話題にもなるくらい大衆化が進んだことは「あとひと押し」という手応えを感じさせられるものです。

とはいえ、まだまだ楽観は禁物で、この3月に「選択的夫婦別姓に対する支持が過去最低」という恣意的な調査結果の内閣府の世論調査が発表されました。
この調査は設問を意図的に変更している点など調査の基本的信頼性に疑問があるもので、この背景には反対勢力からの「圧」を感じます。

反対勢力は家父長制的家族観を「家族のあるべき姿」と考え、それを唯一絶対と考える一群ですが、このような選択的夫婦別姓に対する否定的な動きがいかに実態にそぐわず、家族の形骸化、非婚化につながっているかを今後も粘り強く訴え、一日も早い選択的夫婦別姓実現につなげていきたいと思います。

支える会代表 福沢恵子

■「あふれる情熱は、最終章へ続く!」━━━━━━・・・・・・

記念すべきメルマガ第1号の発行は2018年5月28日。
私は「歴史的瞬間をみなさんと一緒に迎えられるように、情熱を込めてメルマガを作成します」と書きました。
せっせとメルマガを発行したり、裁判の傍聴に通い、期日後には報告会を開催したり、取材依頼があれば実名顔出しで積極的に引き受けたりと、文字通り情熱たっぷりに頑張ってきましたが、違憲の判断を得るほどの世論喚起にはならなかったことにがっかりしています。

2018年に訴訟が始まってから4年。
私は妊娠、出産を経験し、人生のステージもずい分変化しました。
メルマガ作業に集中したくて、まとわりつく子どもを叱りつけたことも数知れず・・・でもその度に自己嫌悪。
「1996年に法制化されていたら、こんな活動する必要もないし、この子を叱る理由なんてないのに・・・」

子どもが最近「べっせいふうふ!」と突然言い出しました。
誰も教えていないのに、どこからか言葉を覚えるのですね。不思議なものです。
夫婦2人ならなんとかなるように思っていた事実婚も、子どもを持つと心配ごとが増えます。

「べっせいふうふ」も「どうせいふうふ」も当たり前で差別のない世の中になるよう、私の情熱はまだまだ燃え続けます。
そして「母やったよ!!」と子どもに伝えたいです。

支える会事務局 上田めぐみ

■第2次別姓訴訟に関する書籍出版のお知らせ━━━━━━・・・・・・

弁護団渾身の書籍が出版されました!
ぜひネットや書店でお求め下さい。

「夫婦同姓・別姓を選べる社会へ ~わかりやすいQ&Aから訴訟の裏側まで~」
榊原富士子・寺原真希子編著(恒春閣)1980円  https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4910899006/honnoinfo-22/

(Amazon紹介文を引用)
夫婦別姓訴訟の代理人弁護士らが夫婦同氏制をめぐる最新の議論や動向をやさしく解説する初の書籍。
豊富な統計、困っている当事者の声、通称使用の限界と混乱を示しつつ、訴訟戦略、最高裁の合憲・違憲意見の対比、今後の展望についても言及。
同姓・別姓を選べる社会に向けた必携の一冊!